標津~ウトロ(80km)

 ついにやってきました。知床! 豊かな自然! たくさんの動物! 美しい景色! ……のはずだったのですが、朝から雨。美しい景色は期待できません。せっかくの知床なのに!!!

 雨だけではなく、とっても寒いんです。7月の半ばだというのに吐く息が白く、歯がガタガタ震えていました。あまりに寒いので、知床横断道路に突入する直前の道の駅で暖かいものを食べることにしました。このときに食べた豚丼のおいしいことおいしいこと。ホタテのおみそ汁も最高でした。

 知床と言えばヒグマの生息密度が世界一ということでビクビクしながら進んでいました。すると、隣の草むらでガサゴソっという物音がしたのです。びくっとしてそちらへ目を向けると……、くりくりとした可愛らしい目のキタキツネがちょこんと座っていたのです。野生のキツネは初めて見ました。ちなみにヘビを加えていて、口からニョロニョロとヘビのしっぽが飛び出していました。

 知床横断道路の手前の街を羅臼(らうす)というのですが、そこから約16km走ると知床峠があります。そこまでの道はかなり険しいものでした。雨はますますひどくなり、さらには霧が立ち込めていて周囲は50mくらいしか見えません。ちなみに知床峠の標高は735mです。しんどかった~。それでも、天気が良ければいい景色なんだろうな~。雪が残っていたり、滝の音が聞こえたりしていたんですよ。

 本来ならば、知床峠の頂上で写真を何枚か取ろうと思っていたのですが、一番雨が強かった時間で、とてもカメラを取り出すことはできませんでした。

 峠を過ぎるとさらに事態は厳しくなります。なんと突風が吹き荒れる状態になったんです。強い横風を受けて自転車が流されます。あまりにも危険な場所は、自転車から降りて押して進みました。

 しばらくすると雨がやみました。山の手前と奥で天気が違うんですね。そこでやっと景色を写真に収めることが出来たんです。上の写真は、オホーツク海が見えたところです。


80.41km, 15.9km/h, 54.4km/h

1118kcal, 12.06kg, 3688km